こんにちは、遊佐です。
裾をパンツにしまう「タックイン」は誰にとっても馴染みのある行為ですよね。
フォーマルやユニフォームなどでシャツを着用する際は当たり前のようにタックインします。
フォーマルに限らずカジュアルシーンにおいても同じで、タックイン用のシャツであればタックインをする。
ですがこれがtシャツやポロシャツなどのカットソーになると、とたんに抵抗感を出す人が多いです。
これが非常にもったいないので、今回のブログでは「カットソーのタックインはおすすめの着こなしである」という話をしていきます。
- Tシャツやポロシャツのタックインが苦手。普段はもっぱらタックアウト。
- シャツのタックインには慣れている
- 同じものを着ているのに、自分はなんか野暮ったく見える・・・。
【ダサいと思ってない?】Tシャツのタックインの着こなしを紹介!似合わない人はいないので安心してください。
タックイン
アクセントになる
カットソーのタックインと、シャツのタックインの違いはアクセントになるかどうかです。
シャツのタックインはマナー、当たり前の行為なので、アクセントになることはありません。
ですがカットソーのタックインは決まり事ではない上に意図的に行われるため、そこが着こなしのアクセントになります。
ロールアップや袖捲りと同じです。
別にやってもやらなくてもどっちでもいいんですが、やらないと単調になってしまうことがあるので、変化をつける意図でロールアップや袖捲りしたりするわけですね。
TOPS:armor-lux
PANTS:ychai
これはただ着ただけの単調コーデです。
厳密に言えば、スリムパンツにオーバーサイズのトップスを合わせることでアクセントが付いているのですが、テクニックによるアクセントは何もありません。
単調コーデは一つの調子なので成立しますし、僕も実際このまま出かけたりするのですが、場合によってはメリハリがないというか、面白味のない印象になりがち。
感覚的な表現を使うと、同じ単調でも「のぺっと」した感のある単調になっていたら要注意です。
そうなった場合に有効なのが着こなしテク。
「袖を少しまくって」、「タックイン」。
肌が少し見えたり、普通に着ていたら出てるはずの裾がパンツの中に入っていたりと、通常起きないことが起きている状態。
単調にアクセントが入り、抑揚が生まれます。
同じものを着ているのに、一方はお洒落でもう一方はなんか野暮ったいというような差が出る場合は、大体はこういった着こなしテクに差があるものです。
整然さ
基本的には裾がパンツの中にしまわれていると整然としている様を印象付けることができます。対象をあるべきところへしまうという、いわば秩序に沿った行為ですので当然と言えば当然ですね。
逆に言えば裾が出ているとカジュアル、ラフな印象に。極端なところまでいくと乱雑、だらしない印象になります。
これはシャツに限ったことではなくカットソーやニットでも当てはまるのですが、お洒落かどうかとは全くの別問題で、Tシャツをインしていたら、おぼっちゃまとか逆にオッサンくさいと言われる時代があった。
ですが先ほど話したように現代では着こなしのアクセントになっており、「整然だけどダサい」から「整然かつ洒落ている」へとアップデートされています。
そして整然さというのは大人っぽさ、知的さへとつながりますので、特に30代以上の男性は積極的に行うといいわけです。
TOPS:john smedley
PANTS:berwich
SHOES:crockett & jones
タックアウト。別に悪くはないけど、見ようによってはだらしないかもしれない。
コーディネートの観点からも悪くはないけどベターなものではない。
タックイン。
タックアウト時に比べて整然としており、第一印象に繋がる好感度は高いように思えます。
なぜ苦手?
タックインスタイルを取り入れられない人、苦手な人は以下のように思っているかもしれません。
トレンドが嫌い
タックインを10代、20代の若い子たちがやっているのを見て、一過性のトレンドだと思って嫌気が指しているかもしれません。トレンドが苦手な人は割合多いです。
だとしたら完全な誤解。なぜならタックインスタイルはポッと出の新型トレンドではなく、レトロ、クラシック回帰の流れの一つとして往年の着こなしがリバイバルしたものだからです。
メンズファッションでタックインし始める人が出てきたのは2018、19年ぐらいでしょうか。ドレスクロージングにクラシックの回帰があり、その影響でタックインも徐々に復活してきました。20世紀のクラシックな着こなしが再注目されて、スーツのデザインや着こなしにに変化が起きましたよね。
クラシック、トラディショナルな着こなしが好きな人ほど、敏感に流れを感じとり着こなしに取り入れようとしていました。
若い子たちはよくも悪くもその上澄み部分のみを取り入れている傾向にあるので、結果的に面白味がなかったりコピー感が出てしまったりするのですが、素直にトレンドを取り込める力自体は素晴らしく、若い子たちのパワーが大きなものになるのは必然ですね。
とりあえず「トレンドならば手を出してみる」という感覚は持っておいて損はないかと思います。
気恥ずかしい
若い子たちと違って30代以上の男性はあまりにもシャツのタックインだけに慣れ過ぎてしまっており、カットソーはタックアウトするものだと体に染み付いています。
いくら洒落た着こなしと言われても、慣れていない着こなしやアイテムを即取り入れるのって気恥ずかしいものです。
でも強引な言い方をしてしまうと、「慣れこそ最強」で、慣れてしまうとそれが当たり前になります。
例えばプリーツパンツを敬遠していた人も、いつの間にかそれしか穿かなくなったいうのも同じこと。
断言しますが、今苦手と言っている人も、しばらくしたらタックインに何の抵抗を感じなくなっていますよ。
着こなし
2つの注意点とともに挙げていきます。
NO思考停止
「タックインはお洒落なのか。じゃあ毎回それやろう」はやめてください。
なんでもそうですが流行りのもの、気に入ったものは使わずにはいられなくなるもので、つい乱発しがちです。
先ほど話したように、タックインはクラシック回帰に伴う流れの一つの要素に過ぎず、プリーツパンツやヴィンテージライクなデニムといったアイテムや関連する他の要素とセットで捉えるもの。
TOPS:aton
PANTS: berwich
SHOES: enzo bonafe
相性のいい要素(アイテムやコーデ)が存在するので、それを知っておく必要があります。その上でアレンジを効かすのはもちろん大アリです。
この根本部分をすっぽかして表層的な理解のままだと、どんなコーデでもとりあえずタックインしておけみたいになり、「なんでこの人タックインしてるんだろ」と思われる原因になります。
タックインはあくまでも着こなしの一つなので、適切なコーデで行われる必要があります。
当然ながらタックアウトが望ましいコーデがありますので、適宜使い分けることが肝要です。
アイテム選び
もう一つが適切なアイテム選び。
目的は、綺麗にブラウジングさせるためです。
というのも裾をシャツみたいにきちっと入れるとすごくダサくなるんですね。
そこでブラウジングさせるのですが、丈が短いとうまくブラウジングできません。
TOPS:aton
PANTS:tomorrowland
SHOES:birkenstock
これぐらいの着丈があると理想的です。
シャツのようにきっちりと入れてしまう感覚がTシャツの際にはまあ適さないので、ドレープを利用しながらふわっと入れてあげると様になります。
TOPS:aton
PANTS:stillbyhand
SHOES:birkenstock
きちっと、きゅっと入れないようにしましょう。
まとめ
- Tシャツやポロシャツのタックインは着こなしにおいてアクセント、整然さを得られる
- 一過性のトレンドではなく、20世紀の着こなしがリバイバルしたもの。クラシックなテイストを加味できる
- なんでもかんでもタックインしてはいけない。
- タックインには向かないトップスがあるから、選別しよう
Tシャツやポロシャツ以外に、ニットのタックインについても同じことが言えます。ニットポロ(特にスメドレーのアイシス)なんてタックインに最高に向きますので、お持ちの方はやってみましょう。