こんにちは、遊佐です。
ウィスキーの話みたいなタイトルになってしまいました。
愛用しているパンツブランド「ベルウィッチ」のモデル「スコッチ」を今季新たに仕入れたのですが、ここまで想定以上に活躍してくれています。
クラシックなディテールが人気のスコッチ。
昨年秋冬に同型のパンツを購入したものの登場機会はそこまで多くなく、2022AWベストバイ5には他ブランドのパンツをランクインさせる始末でした。
もちろん不満があったわけでもなく今シーズンもお世話になる予定ですが、お気に入り具合を見ると、今回購入した春夏物の方に軍配が上がる。
どうやら個人的には春夏スコッチの方が相性が良さそうです。
その鍵となっているのが生地でした・・・。
- ベルウィッチとは？スコッチの評判は？
- スコッチは秋冬物で既に持っている
- 春夏用で洒落たウールスラックスが欲しい
【春夏におすすめ？】ベルウィッチのスコッチをおかわりしました。やはりこなれている・・・
BERWICH
ベルウィッチは1975年にイタリアのプーリア州（ブーツのかかと部分）にてパンツ専業会社として創業し、2004年にオリジナルブランド「BERWICH」をスタートさせます。
日本では2016年ぐらいからインフルエンサーたちがこぞって着用し始めたことで認知度が上がっていき、翌年本格的にブレイクしました（といってもドレス好きの人たちにだけですが）。
ブレイクした理由は時代背景にあり、当時は長らく続いていたノープリーツパンツ一強時代が終わりかけていた頃で、ネクストパンツとして台頭し始めていたのがプリーツパンツだったんです。
時代に合わせて多くのブランドがプリーツパンツをリリースし始めたのですが、その中で彗星のごとく登場したのがberwichの1プリーツパンツ「SAKE」でした。
プリーツ入りのゆったりとした腰回りから、テーパードした膝下にかけて描くラインが実に洒落てまして、ユニークなモデル名と相まって業界で話題になったのを今でも覚えています。
その後順調にベルウィッチの知名度も上がっていき、満を持して登場したモデルがスコッチ。
ベルウィッチを名実ともに人気パンツブランドに押し上げ、今やブランドの顔、代表作となっています。
スコッチのサイズ感や仕様など詳細な内容は上記の記事をご覧下さい。
春夏スコッチ
さて冒頭で話したように僕の場合、なぜ春夏スコッチの方が活躍したのか。
それはトロピカル生地が使われているからです。
涼しくて軽くてサラッとした風合いが気持ちいい、夏に最適なウール生地です。
でもこの生地が使われたパンツなんて他にもありますので何のアドバンテージにもならないのですが、「カジュアルに穿けるスラックス」となると話は変わってきます。
というのもこの手の生地はビジネス用スラックスに使われることが多いので、カジュアル用に使われることが少ないんですよね。
スコッチもカジュアル専用に作られているわけではなく、どちらかといえばドレスパンツのカテゴリーの入るのですが、シルエットやデザインがカジュアルにも振りやすいということでカジュアルに使う人が多いんです。
そしてカジュアルなスラックスだけならまだ見つかりますが、さらに「お洒落で遊び感のあるシルエット」というフィルターがかかるともう見つからない。
今のところベルウィッチの独壇場かと思います。
やっぱりうまいんですよ。
めちゃお洒落に作ってきます。
「2プリーツの腰回りゆったり。裾に向けてテーパード」
この手のシルエット自体は珍しくもなんともないのですが、スコッチは他ブランドと比べてこなれてます。
作りだけ見たら正直めちゃくちゃいいわけではなく、他の某イタリアパンツブランドの方が優れていると思いますが、そんなブランドでもベルウィッチのような刺さるシルエットを作れるかというとそうでもない。
こなれている要因はシルエットに加えてデザイン。
この手のパンツはクラシックに振りすぎて、デザインが大袈裟になり過ぎているものをたまに見かけるのですが、濃過ぎて正直暑苦しいかなと感じたりします。例えばグルカ仕様になってたり、ハイウェストになり過ぎてたり。
リアルクローズとして、サイドアジャスター、2プリーツに留めてるスコッチくらいが本当にちょうどいい。
そういうところも含めて、ベルウィッチはこなれてます。
ドメスティックブランドはこういうパンツを作るのが上手いんですよね。感覚の違いなのか、さりげなく洒落感が出るうまいところをついてきます。
ただネックになりがちなのが生地。
生地のチョイスがいまいちなところが多く、そういうところがインポートものと比べると見劣りしてしまいます。
その点、ベルウィッチは生地選びもこなれています。
生地選び
センス良し
先程トロピカル生地は普通に見かけるとは言いましたが、当然ながらトロピカルであればなんでもいいわけではありません。
パンツを評価する際にはシルエットや履き心地を重視する人が多いかと思いますが、個人的には生地がかなり重要だと思っています。
これは上等な生地を使っているのがいいという単純な話ではなく、パンツの形やデザインに合ったものが選ばれているのかということです。
スコッチの生地にはイタリア生地のカノニコが使われており、決して上等なわけではありませんが、価格とのバランスがとれた十分見栄えするものです。
そしてカノニコであればなんでもいいわけではなく、数ある生地ラインナップの中からパンツに適したものを選ぶ必要があり、その力量が問われる。
で、毎度見事にデザインに合った生地をチョイスしてきます。
これは結構すごいこと。というのは満を持して生地を選んでもパンツの仕上がりを見た時にイメージと違ったということが往々にしてあるから。
不慣れな人がオーダースーツの生地選びの際に高確率でミスるのも分かります。
モダンなライトグレー
今回選んだモデルにはグレーの色味が3種くらいラインナップされているのですが、春夏ということでライトグレーをチョイスしました。
ライトグレーは季節感を表現しやすいのもメリットですが、グレーの色味の中では最も都会的な印象になりますので、洒落感を出しやすい。
秋冬スコッチは逆に暗めのチャコールを選んでいます。
秋冬はこのぐらいの落ち着いたトーンが好みですね。
ちなみにこのモデルの生地にもカノニコか使われています。メランジフランネルの洒落た生地感です。
春夏コーデ
最後にコーデ紹介します。
僕は春夏に着用するパンツとしてスラックスを用いることが多いのですが、その際トップスにはクルーネックのカットソーを合わせることが多く、その使用頻度の高さから僕の春夏ユニフォームみたいになっています。
TOPS：aton
SHOES： enzo bonafe
夏は基本的にこれ。かっちりした場に行く時はTシャツがポロシャツに変換されます。
スラックス、とりわけウールものに合うTシャツは中々いいのが見つかりにくいですが、着用しているATONのオーバーサイズTシャツは非常に相性が良いので全力でおすすめします。
足元はビットローファー。クラシックなパンツデザインにホースビットがいいアクセントになってくれるんです。
TOPS：john smedlley
SHOES： crockett & jones
バスクシャツ＋ウールスラックス＋ローファーは鉄板コーデとして確立させたい。
Tシャツと同じ要領で組み合わせていますが、柄物だけあってTシャツよりも華が出ますね。
ポイントとしてはバスクシャツの選び方。あまりガシガシとした生地感のものだとスラックスの雰囲気と一体化しにくいので、できれば滑らかで自然な光沢のあるものがベターです。
こちらの記事でおすすめを紹介しています。
足元事情
春夏と秋冬とで、スコッチの足元事情に変化を付けます。
靴はローファーがおすすめ。そしてその際は素足履きがハマります。
パンツ丈は秋冬スコッチに比べて短めに設定しています。
全ては季節らしく爽やかに涼しげに見せるため。
特にパンツ丈は重要で、季節によって長さを変えてみることをおすすめしますよ。
丈、靴、そして足元コーデ。それぞれを別個にとらえずに構造化させると足元の見え方が格段によくなります。
まとめ
- ベルウィッチのデザインは競合ブランドと比べてこなれている。
- 春夏スコッチは、カジュアルに穿けて、なおかつお洒落な形をしたウールスラックスを探している人にどんずばではまる
- シルエットにばかり評価が集まりそうだが、実は生地選びが秀逸。
- パンツ丈は秋冬スコッチに比べてやや短めがおすすめ。
時代の寵児と持て囃されたスコッチは、最近では貫禄さえ出てきました。安心安定のプリーツパンツとしてお薦めできます。
