こんにちは、遊佐です。
今回のブログではニットブランド「グランサッソ」から12ゲージメリノウールのモックネックニットを紹介していきます。
グランサッソ含め、いわゆるブランドのニットは「着心地がいいい」「生地がいい」「シルエットがいい」とさらっと謳われていることが多いですが、個人的には謳うほどか?と感じることが多く、ファストファッションブランドとの差が正直分かりにくかったりするんですよね。
そこで今回の記事では巷に溢れるなんとなくの評価ではなく、グランサッソは一体「何がいいのか」を出来るだけ深掘っていき、個人的に気に入っているポイントを話していこうと思います。
一応先に言っておくと、グランサッソのニット
めちゃイイです。
- グランサッソはどんなブランド?
- 何がイイの?
- オススメのコーデは?
【評判の12ゲージ】GRAN SASSO(グランサッソ)のモックネックニットをレビュー!サイズ感やコーデも紹介します
GRAN SASSO
グランサッソは1952年に創業したイタリアのニットブランドです。
上質な生地と高い縫製技術を誇り、他社の生産もしているOEMファクトリーでもあります。
セレクトショップで見かけたことがある人も多いと思いますが、ファッションシーンではお馴染みのブランドで、ジョンスメドレー、ドルモア、そしてグランサッソの3つはインポートニットブランドの定番のような位置付けです。
グランサッソはハイゲージニットの認知度が高いですが、その中でも現在特に人気なのが今回ご紹介するモックネックです。
定番ニット
モックネックニットといえばどこのブランド?と聞かれると、個人的にグランサッソをまずイメージすることが多いです。
先ほど話したように、品質と価格のバランスが良いんですよね。
染色、風合い、編み立て、縫製とあらゆる点で高いレベルにあり、それでいて価格帯は2万円台。
編み地だけ見ると、ファストファッションブランドとの差が分かりにくいかもしれません。
そんな時、たたみではなく手で両肩を持つかハンガーで吊るしてみる。
吊るすと人の体を後ろから優しく包んでくれそうな柔らかいというかまるーい感じの生地になっているのが分かります。
試しにユニクロを同じように吊るしたら、平たい感じでした。
編み地うんぬんではなく、セーターとして見た時に、グランサッソの作り込みがよく分かると思います。
14ゲージ以上のハイゲージニットが多い中、12ゲージという厚みもグランサッソの特徴かもしれません。
12はいわゆるハイゲージに属するわけですが、ミドルゲージに近い数値でもあり、ハイゲージの中でもわりと厚みがあります。
肉がほどよく厚くてふっくらしている感じが触っていて心地よい。
それでいてハイゲージ特有の光沢感がありますので、一枚着として大いに使えるのが魅力ですね。
ジョンスメドレーに代表される24や30の超ハイゲージも魅力を感じるのですが、このあたりは好みの問題でしょうか。
ゲージの話は詳しくは以下の記事をご覧ください。
縫製技術
良いニットの定義を問われるとき、まず先に生地のクオリティを考える人が多いと思いますが、その生地を生かすも殺すも縫製にかかっています。
実は僕がグランサッソを気に入っている一番の理由は縫製です。
グランサッソのニットはいわゆる成形編みで作られているのですが、パーツを繋ぎ合わせる「リンキング」の技術に定評があり、着心地がいいと謳われることが多いんですね。
ただ価格が大きく下回るユニクロのものと着比べた時に、着心地の差が価格分あるかと聞かれると正直微妙で、ことさら謳うほどではないと思っています。
ですが見た目には縫製技術の差がはっきりと現れています。
身頃と袖のリンキング箇所。
めちゃくちゃキレイじゃないですか?
減らし目が細やかで、目立ての幅もちょうどいい。
ちなみにジョンスメドレーの30ゲージではさらに美しいフルファッションを見ることが出来ます。職人さんが手で編み目を一目ずつ針にさしていく作業がいかに大変か。
ハイゲージニットは価格差が商品の見た目に表面化しにくいと言われることが多く、確かに生地をぱっと見しただけでは判別困難だと僕も思うのですが、縫製に関してはまるで別物です。
特にリンキングに関してはその精緻さがハイゲージの場合際立つので、ミドルやローゲージよりもクオリティの差が出やすかったりします。
とはいえ服好きであったとしてもそこまで見ている人はあまりいないので、モノ好きの好奇心を満たすくらいに留まってそうです。
リンキングだけでなく、例えば編み出しのゴム編み箇所ひとつ見ても、作りがまるで違うのが分かります。
コーデ
今回も毎度おなじみシンプルコーデでいきます。
PANTS:CIOTA
SHOES:PELLICO SUNNY
グランサッソは縫製が素晴らしいと力説してきましたが、生地の色味や風合いももちろん素敵です。
「ピュアなデニム」と僕が勝手に称しているCIOTAのブルーデニムとの合わせは好相性でした。
同系色コーデはとにかく色味と素材感のバランスが大事です。
PANTS:BERWICH
SHOES:Crockett & Jones
先ほどとは対照的なシックな色合わせ。
「ネイビー×グレー」はごくごくありふれた色合わせですが、それぞれの色味幅がとにかく広いので、簡単なようで難しい。
つまりどれだけ拘れるかで、色合わせの仕上がりが全く変わってくるんですね。
着用写真を見ながら、一枚で着れる12ゲージの頼もしさを改めて感じます。
サイズ感
172センチ57kgでサイズ46をジャストサイズで着用しています。
そもそもハイゲージニットはミドルやローゲージと違って、時代っぽく大きめサイズで着ると身頃の余りジワが貧相に映るので、ある程度体のラインに沿わしたジャストサイズでの着用をおすすめします、というかその方が好き嫌い関係なく事実として美しく見えます。
とりわけグランサッソの場合はパッと見は分かりにくいものの、美しい編み地と高い縫製技術とで作り上げた肝煎りのシルエットになっていますので、サイズアップさせてシルエットをあやふやにするぐらいなら、グランサッソを選ぶ理由がそもそもありません。
参考までに僕はユニクロのエクストラファインメリノをサイズSで着用しています。
ユニクロのサイズ取りはグランサッソよりも大きく、Sでグランサッソのサイズ46、いわばMに相当します。
まとめ
- グランサッソは上質な生地と高い縫製力を備えたイタリアメイドのニットブランド
- 縫製技術、特にリンキング処理は精緻で、見た目に美しい
- コーデはシンプルに。そして定番の色合わせに拘ろう
- 柔らかい着心地、シルエットを味わうため、ジャストサイズでの着用がおすすめ
記事を書きながら、グランサッソのニットをおかわりしたくなってきました。自分で自分に火を付けていたら世話ないですね。