こんにちは、遊佐です。
昨今、秋冬のメンズファッションにおいて人気のアイテムがミドルゲージのニットです。
ローゲージやハイゲージもある中で一際注目度が高く、ショップはおろかニットブランドも主力としてラインナップしているところが多いですね。
インナーとしてだけでなくアウターとしても使いやすい汎用性の高さが人気の最たる理由でしょうか。
今回はそんなミドルゲージを得意とするニットブランド「ドルモア」の名作「8ゲージメリノウールニット」を紹介します。
いつも通りサイズ感やコーデについても言及しています。
- ドルモアはどんなブランド?
- 8ゲージメリノの特徴やサイズ感は?
- ミドルゲージのおすすめを知りたい
【評判のミドルゲージ】Drumohr(ドルモア)の8ゲージタートルネックニットをレビュー!気になるサイズ感は?
Drumohr
Drumohr(ドルモア)はイタリアを代表するニットブランドとして知られていますが、元を辿れば英国発祥のブランドなんですよね。
1770年にスコットランドのダムフリースで創業され、ニットブランドとしては世界最古と言われています。スコットランドのブランドらしくカシミア製品を得意とし、またシームレスニットを世に出したりとニットの源流のような存在です。
重厚な伝統を持つドルモアですが、2001年にイタリア企業の傘下に入ったことで拠点がイタリアの地へと移ります。そしてジルサンダーで活躍したピエランジェロ・ダゴスティン夫妻をクリエイティブディレクターに起用し、これが大当たり。
英国の伝統とイタリアのデザイン性が融合し、新生ドルモアが誕生。そして今に至っています。
僕は2017年ぐらいに初めてドルモアのニットに袖を通しました。
当時はこの5ゲージ相当のヘリンボーンニットがよく出回っていて、タートルの他にクルーネックやショールカラーカーディガンも人気でした。
柔らかな着心地が気に入り、以来ドルモアのニットを買い足し続けています。ニットは他にも名のあるブランドのものを色々着てきたのですが、ミドルゲージやローゲージニットの着心地と発色はドルモアが一番良いかもしれません。
8ゲージ
現在ドルモアのモデルはいくつかありますが、その中でも名作との呼び声高いのが、今回ご紹介する「メリノウール8ゲージニット」です。
元々ドルモアは5ゲージの分厚めニットを主力としており、先ほど画像で出したヘリンボーンニットもそれらに含まれます。
ご記憶にある方もおられるかもしれませんが、2016年、2017年くらいまではバークやインバーアランといったローゲージニットが人気だったこともあり、5ゲージニットもそれに連なるものとして重宝されていました。
ですがトレンドが次第に8〜10相当のミドルゲージへと変わっていき、その影響もあってかドルモアが打ち出したのが8ゲージニットです。
8ゲージニットは本当に使いやすいんですよね。
アウターはもちろん、ジャケットのインナーとしても着られる厚みでありながら、一枚着としての存在感も兼ね備えた、絶妙なゲージです。
身頃が天竺になっているのもポイントです。
以前のドルモアはトレンドの影響もあってかケーブル編みやヘリンボーン柄などの表情のあるデザインが多かったのですが、8ゲージは天竺を採用しています。
シンプルな見た目が今の時代に合っており、後述する素材の良さが際立ちます。
艶ミドル
ミドルゲージニットにはハイゲージ特有の光沢感というものが基本的にあまりないのですが、ドルモア8ゲージに関しては、編み立て後に艶加工が施されており、ミドルゲージらしからぬ艶感があります。
加工と聞くと天然の風合いを損なうのではと懸念される方も多いと思いますが、洗いや風合い出しといった意図の加工はニットを作る工程で当たり前の作業です。
ただこの加工作業にも得手不得手、そしてモアバリエーションがあり、仕上がりに差が出るのですが、ドルモアの艶出し加工はかなり秀逸。
ミドルゲージ特有のほっこり感と、ハイゲージが持つドレス感を併せ持ったかのような、ある意味反則級の見た目と風合いになっています。
美しい色
僕は今期、ブラックとブルーの2色を購入したのですが、当初ブルーを購入する予定は全くありませんでした。
ですが店頭でブルーを一目見た時に、その色味にやられてしまいましたね。
ニットの色味を評する際に「発色が良い」という言い方をよくすると思いますが、その最たるものじゃないかと感じるくらい、僕の脳がざわざわしていました。
特にファッションという観点から見た時に、イタリアブランドの色作りは素晴らしいです。ブラックカラーでさえ趣深い。
僕は英国やドイツ、又は日本がするような控えめなモノ作りが好きなのですが、純粋に色表現に関していえばイタリアが断トツに優れていると思います。
うっとりするくらい綺麗で、絶妙な色味を表現してくるんですよね。
ドルモアの8ゲージニットはカラーバリエーションが豊富なので、色違いで欲しくなります。イエローとかリアルに追加購入したいですね。
柔らかフィット
8ゲージの汎用性、秀逸な色味もそうですが、僕がドルモアに心酔している一番の理由が柔らかい着心地です。
ボディを優しく包み込んでくれるようなフィッティングは、ドルモアならではのもの。
この着心地を生み出す要因の一つは、トロっとした生地の柔らかさです。
メリノウールの8ゲージ仕立てだけではこの柔らかさは作れないので、艶出しと同様に風合い加工が上手いのでしょう。
さらにホールガーメントによる立体的な作りも着心地に寄与していると思われます。
ニットのホールガーメントは消費者としては正直その効果を実感しにくく、ただ単に作り手の負担が減るだけだろくらいに思っていたのですが、ドルモアの8ゲージを着てみて、そうでもないかもなと思いました。
サイズ感
172㎝、57kgの僕はジャストフィットでサイズ46を着用しています。
身幅、着丈ともにちょうどよく、使い勝手のいい中庸な形を味わえるサイズ感です。
実は以前は、ややタイトフィットのサイズ44を着ていました。
ミドルゲージやローゲージニットは、タイトフィットで着ると雰囲気が台無しになりがちなので基本的にはジャストフィットでのサイズ選びがオススメなのですが、ドルモアのものはアウトラインが柔らかく出るのでタイトフィットで着てもカッコいいんですよね。
とはいえ、個人的にちょっと気分じゃなくなってきたので、今期からサイズアップさせました。
サイズ選びの正解は一つだけではないので、ぜひ着比べてみてほしいです。
コーデ
癖のないシンプルデザインの8ゲージのタートルニットは、どんなスタイルにもハマります。
ですがシンプルなモノ、特に上質なものであれば、余計なことをせずにシンプルに着こなしたい。
艶っぽさのある英国調スタイルを表現したい場合には、ドンズバにハマるのではないでしょうか。
ブランド背景にある英国とイタリアの融合がコーディネートにも活かされますね。
僕はニット一枚で出歩くのが大好きなので、ドルモアニットのように一枚着として着やすいかどうかはかなり重要なポイントなんです。
発色の良いブルーは、ブラックのコートと合わせてコントラストを楽しむ。
こういう色合わせは女性の方がお手のものかもしれませんね。
まとめ
- ドルモアは英国の伝統とイタリアのデザインが融合した最古のニットブランド
- 8ゲージは抜群の汎用性を誇る
- 柔らかな着心地と発色の良さは、ミドルゲージニットを扱うブランドの中では頭ひとつ抜けている
- 艶加工をしているためミドルゲージらしからぬ光沢がある
これからもミドルゲージニットはドルモアさんにお世話になります。