こんにちは、遊佐です。
先日J.M.WESTON(ジェイエムウェストン)の GOLFを購入したのですが、実はゴルフを購入するのは2度目。
これは3年前に書いた記事ですね。懐かしい。
なんで今回購入したかというと、サイズを変えるためです。
そこで今回のブログでは、なぜサイズを変えたのか、どう変わったのか、そして180ローファーとのサイズ比較について話していきます。
以前の記事ではサイズ感についてあまり触れていないこともあり、今回改めてウェストンのゴルフについてフレッシュに書いていきたいと思います。
- J.M.WESTON(ジェイエムウェストン)の評判は?
- GOLF(ゴルフ)は他のUチップと何が違う?人気の理由は?
- サイズ感について知りたい。また180はどのサイズを履いている?
【サイズ選び難しい】J.M.WESTON(ジェイエムウェストン) GOLFのサイズ感について。180ローファーとの比較も
J.M.WESTON
フレンチシューズ
J.M.WESTON(ジェイエムウェストン)の歴史は1891年にフランスでエドゥアールブランシャール氏が靴工場を始めた頃に遡る。
創業後、エドゥアール氏の息子ユージェーヌ氏が本格的な靴作り、主にグッドイヤー製法を学ぶためにアメリカの都市ウェストンに渡ります。
そして1922年には記念すべき1号店をパリにオープンさせ、名前は修行の地「ウェストン」にちなんで、J.M.WESTONとなりました。
その後しばらくしてGOLFが開発され、第二次世界大戦後には名作にして代表作の180ローファーが登場。
フレンチシューズのみならず革靴界の一角として確固たる地位を築き、今に至ります。
ウェストンは革靴ブランドの中で最もファッションアイコンになっていると思います。無類の革靴好きはもちろん、別段そこまででもない、でもファッションが好きという人たちをも魅了します。
ハンドソーン?
ウェストンの靴はグッドイヤー製法で作られていますが、通常あるはずのリブテープがなく、中底に溝を作り、いわば革製のリブを作ることで直接縫い付けています。
これはいわゆるドブ起こしで、ハンドソーン製法のやり方なんですよね。
リブテープを使わないので、グッドイヤーの欠点である返りの悪さや馴染みにくさが克服されます。
じゃあハンドソーンの靴と何が違うかというと、ハンドを使った部分の割合。
ハンドソーンは9部仕立てという、文字通り9割がハンドで、最後の出し縫いを機械で仕上げます。一方でウェストンはリブテープを使わずハンドの部分を増やしたものの、9部までには至っていないということです。
なのでハンドソーンではなく、ハンドソーンに限りなく近いグッドイヤー靴ということですね。
ウェストンの価格は高級革靴とされるブランドの中でも高い方に位置していますが、革質や製法の点を考えると、納得も出来ようということです。
GOLF
Uチップの靴は色々なブランドが作っていますが、それらと一線を画す独特な雰囲気があります。それはやはりフランス靴だからだと思うんですよね。
フランスらしさというのは正直よく分からないのですが、フランス靴が英国靴やイタリア靴のどちらとも似つかない雰囲気があるのは確かです。
いかにもフランスを想起させそうなエレガントさはもちろんあるるのですが、どこか朴訥とした雰囲気が個性に繋がっているような気がします。
イタリア靴のように色気のようなものが全面に出ているわけでもないし、かといって英国靴のようにエレガントだけどストイックさはない。
超美人だけど飾り気がない、チャーミングさのある雰囲気ですね。
「超美人」の秘訣は革にあり。
ウェストンは自社にタンナーをかかえており、革へのこだわりが半端ない。
きめ細かいボックスカーフが使われており、一目で分かる革質の良さです。
革はウェストンの上品さを演出する重要なファクターで、他社との差別化にもなっています。
丁寧なモカ縫い。
トライアングルモカで、山状のシャープなフォルムになっているのが分かると思います。いわゆる拝みモカになっていないのがゴルフの特徴の一つですね。
かなり細かいところですが、拝みかトライアングルかで全体の雰囲気にけっこう影響を及ぼします。
ゴルフはサイドビューが素敵。
トゥの丸み、そして高さ。このフォルム最高です。
英国のUチップだと高さを抑えたものが多く、ドレッシーな雰囲気になっているものが多いのですが、カジュアルに合わせにくいときがあるんですよね。
ゴルフはカジュアルスタイルに本当に強い。それでいてスーツやジャケパンに合わせる独特の文化みたいなコーデがあるから面白い。
トゥに縫い目がないのも特徴です。
Uチップは縫い目があるものが多いので、シームレスはゴルフの個性を形成するデザインの一つになっています。
堅牢なリッジウェイソール。
ゴルフが別名ジャーナリストシューズと言われる所以で、悪路もなんのそのという実用的な仕様になっています。ちなみにウェストンのJとMの文字が刻まれています。
シューツリーも新調しましたが、いつの間にか材質やデザインが変わっていました。
以前はニス仕上げでしたが、今は無垢のものに。
最近は無垢で簡素なデザインのツリーが増えてきていますね。
ウェストンの靴を買う際は、専用シューツリーをセットで購入することを強くおすすめします。ウェストンのロゴが入った専用シューツリーをセットして初めて味わえる満足感というものがあるんです。
スタッフさんが個体差も踏まえながら一番合うものを丁寧に選んでくれますよ。
余談ですが、ウェストンの靴を買う際に入れてくれる箱は画像のように2つの種類が混在しているようで、今回は青箱でした。
靴の価格に相応しい箱は明らかに青箱なんですが、他の購入者の方を見ていると、どっちに入れてもらえるかは都度変わるみたいです。
画像左の段ボール箱もなかなか味があっていいのですがね。
さて、ゴルフについて語っていたら久しぶりに旅行に行きたくなりました。
ゴルフは旅行に連れて行きたくなる革靴なんですよね。
カジュアルで肩肘張らない、そしてガシガシ履ける。
と言いつつスニーカーで行ってそうですけど。
サイズ選びについて
ウェストンはサイズレンジが広い。
長さだけでなく幅も選ぶことが出来、その自由度はオーダーさながらです。
一般的な革靴選びで困るのが、サイズを上げると長さが出るということ。
例えばEウィズの7を試しに履いた際に、きついから7Hを選ぶことになるのですが、長さに関しては7が合ってるんですよね。だからもしGウィズがあれば7Gが理想的ということです。
でも基本的に日本で展開される既成靴はEウィズがほとんどで、DやGをやっているお店は限られてきます。
この悩みを大きく解決してくれるのがウェストンで、DかEかどころではない半端ないレンジになっており、それぞれに長さが用意されています。
「お〜本当にオーダーみたいやん」
と思われたでしょうが、それでも合わない人は合わない。
これは何故かというと、木型の問題です。
はっきり言ってウェストンの木型は日本人の足と相性が良くないとおもいます。幅が狭いし、踵は大きい。
特に踵。フィットが緩いことが多い。そしてこのフィットは履いていくうちに改善されるのか(足についてくるのか)、そもそもフィットが合っていないのかどっちなのか判別しにくい。店員さんに聞いても判別できないというから、本当に分からないんですよね。
自由度の高い選び方が出来るとはいえ、あくまでも既成靴であることを理解して、妥協しないといけない点が存在しうるということは念頭に置いておいた方がいいでしょう。
ちなみにガチガチのタイトフィットはおすすめしません。いわゆる修行というやつです。店員さんに聞いてもおすすめしていないとのこと。
昔は自分の足を締め付けて日々成長を喜ぶドM文化がありましたが、やっぱり良くないですよね。そんなフィッティングしていると足はもちろん靴も痛めちゃいます。
サイズ変更の理由
今回ゴルフのサイズを7Dから6/Eに変更しました。「/」はHサイズの意味です。
つまり、「ウィズ」を一つ上げて「長さ」を一つ下げた形。
なぜサイズ変更をしたかというと、フォルムを変えたかったからです。
7Dは少し細長さが強調されていた。言うなればドレス寄りのフォルム。6年前に7Dを購入した頃はジャケットを着たりとドレスカジュアルを多用していたので、マッチしていました。
ですが今はカジュアルスタイルが多いので、それにより合うフォルムを求めたという経緯です。これは相対的な話なので、7Dが細長いというわけではもちろんないのですが、6/Eと比較した時に、こっちの方が好みだなと。
細長は別に嫌いではないのですが、GOLFに関してはコロンとした丸みのあるフォルムが理想的というかGOLFっぽいなと今でこそ思います。そしてそのフォルムはショートノーズとボリュームの組み合わせによって成せる。
ただサイズ選びの焦点はフォルムの好みではなく足に合っているかどうかなんです。
サイズが合っていないと本末転倒なのは言うまでもないこと。
なのにフォルムの好みでサイズを変えて大丈夫なのか?という話なのですが、実は7Dと6/Eのフィッティングはかなり似てるんですよね。どちらを選んでもいいというくらい似ています。
であれば好みのフォルムのものを選んでいいということになります。
これけっこうウェストンの面白いところです。好きなフォルムを選べる。
さらに言えば6/Eの方がフィッティングがより合っているので、最良の選択となったわけです。
あるあるまではいかないでしょうが、サイズを変えて買い直しているウェストンユーザーは一定数いらっしゃるのではないかなと思っています。
僕みたいに好きなフォルムを求めてというのは少ないでしょうが、より良いフィッティングを求めている人は多いはず。逆に言えば1足目でベストサイズを選ぶのはまあまあ難しいということになります。
180と比較
180のサイズは7Dを履いています。
ゴルフが6/Eなので、180と比べて長さを一つ落とし、ウィズを一つ上げています。
つまり最初のゴルフと同じサイズです。
ですが人によっては全く違うサイズの選び方になっているので、あくまで参考程度にしておいてください。全く同じサイズで選ぶ人もいれば、180の方をウィズ上げしている人もいます。
他の革靴は?
ウェストン以外のサイズ感についても記載しておきます。
【管理人の足の特徴】
サイズ | 26センチ |
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特徴 |
幅広でやや甲高 |
CROCKETT & JONES
※全てEウィズ。
LAST337(ハンドグレード) | サイズ7h |
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LAST341(ケントやコベントリーなど) | サイズ7 |
LAST348(ハラムなど) | サイズ7h |
LAST325(キャベンディッシュなど) | サイズ7 |
LAST375(キャベンディッシュ3など) | サイズ7h |
CHURCH’S
LAST 173 | サイズ7h |
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JOHNLOBB
LAST 4395 | サイズ7h |
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ENZOBONAFE
ビットローファー | サイズ7 |
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まとめ
- J.M.WESTONは製法、革質共に最高峰のフレンチシューズ
- GOLFはUチップの中でも特に人気が高い。カジュアル全方位に合わせやすく、ジャケパンスタイルにもおすすめ
- サイドビューが絶景なり
- 自由度の高いサイズ選びは魅力。だが木型自体の相性はいまいちかも
- 足をいじめるフィッティングはおすすめしません。
ゴルフのコーデについては次回改めて記事にしていきたいと思います。秋冬こそゴルフが活躍するシーズンだと思うと楽しみですね。