こんにちは、遊佐です。
先日、「ミシュランガイド2021 北陸 特別版」が発行されました。
前回2016年から5年ぶりの発行となり、当時は含まれていなかった福井県も加わっています。
今回はこの中で、見事二つ星と新設指標グリーンスターを獲得した、金沢のスパニッシュ「レスピラシオン」をご紹介。
二つ星 | 遠回りしてでも訪れる価値のある素晴らしい料理 |
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グリーンスター | サステナブルな取り組みをしている |
レスピラシオンは県外から来るお客さんも多いお店です。
「金沢に行ったら食べたいものリスト」の中にスパニッシュは中々出てこないと思いますが、金沢文化が詰まったスペシャルなサービスを体験できますよ。
また記事の最後に紹介している、噂のチーズケーキもぜひチェックしてみてください。
- レスピラシオンてどんなお店?
- 記念日や誕生日の祝いに使える店はないか?
記念日にオススメ!金沢のスパニッシュ「レスピラシオン」
金沢のスパニッシュ
respirasion(レスピラシオン)は2017年にオープンした金沢のスパニッシュです。
「レスピラシオン」とは、スペイン語で「呼吸」という意味。
山や海、生産者、そしてスタッフたちの呼吸を一つに合わせて創る時間を、お客さんに楽しんでもらいたいというコンセプトを掲げています。
こだわりの一つである地産地消も、人との繋がりを重視する「呼吸」に沿ったものです。
料理を振る舞ってくれるのは男性3人組のシェフ兼オーナー。
彼ら3人は県内育ちの同級生であり、中にはバルセロナの星付きレストランで修行していた方もおられます。
お店は150年以上の歴史を持つ町屋をリノベーションしたもの。
レスピラシオンに限らず、金沢では町屋をリノベーションして飲食店やホテルとして活用することが多いんです。
【町屋リノベの日本料理屋】
※コチラのお店は、今回ミシュランプレートに認定されています。
店内に入ります。
天井付近にあるステンドグラスは、尾山神社の神門に使われているものと同じだそうです。
いき過ぎたリノベーションはせずに、町屋の歴史を残しています。
ウェイティングルーム
お店に入るとまずウェイティングルームに通されます。
創業当時はなかった施設ですが、蔵を改装して新しく作られていました。
待ち時間の間に、紅茶ブレンドの特製加賀棒茶を頂きます。
このウェイティングルームなんですが、暗がりの中でアーティスティックなテーブルがぼんやりと光る幻想的な空間になっているので、ぜひ直に見てもらえればと思います。
それではコース料理へ。
コース料理
レスピラシオンのメニューは完全予約制のコースのみ。
オープンキッチンになっており、スタイリッシュな調理風景を眺めることができます。
コースの幕開けはスペシャリテ「レスピラシオン始まりの皿」。
甘海老を分解して新しい姿に再構築させるという料理で、タルト生地までも海老で作られています。
タイトル通りインパクトのあるビジュアルは、以降の料理への期待を膨らませてくれます。
レスピラシオンは料理もそうですが、タイトルも独創的です。
3時間じっくりと火入れされた蕪。
泡状になってかかっている蛤の出汁と、蕪のベシャメルソースで頂きます。
味付けは、能登島の塩とオリーブオイルのみ。
ペルスヴァルのナイフ・・・欲しい。
ハーブの風味をガスパチョにうつし、香川のオリーブオイルで仕上げています。
スッキリしたクリアな味わい。
ソムリエ兼マネージャーの方が用意して下さっています。
気さくに話しかけて下さり、おかげで楽しく過ごすことが出来ました。
イケメンなので、女性の方は注目ですね。
ギサンテラグリマはバスク地方のえんどう豆。
藁焼きの七面鳥、チーズ、セリの新芽、菜の花と一緒に頂きます。
色合いが可愛い。
七面鳥は能登産です。
うどん粉と能登塩が使われた自家製パン。
パンに添えられているオリーブオイルはアウボカーサ。
バスク地方の伝統料理「ピルピル」。
お皿に散っているのは炭化させた柚子で、食べる前にお皿の上で削ってくれます。
コクのあるソースと柚子の風味がよく合っていました。
蟹とスライスされた加賀蓮根。
下はディルオイルで、食べる前にスープを注いでもらいます。
日本酒の泡と能登ミルクアイスです(中身が見えない写真で申し訳ない)。
盛り付けの舞台は金沢のランドマーク「兼六園」。
春頃にうかがったのですが、季節に応じて風景が変わります。
兼六園のアイコンである二本脚の灯籠がちゃんとありました。
庭園を濡らしており、「金沢は雨の町」という風土が表現されています。
炭で仕上げた鰆です。
菊芋と春菊のソースを絡めながら食べます。
鰆への火入れが絶妙で、外側はパリッと、身はしっとりジューシー。
この鰆料理が個人的に一番印象に残っています。
能登産日本鹿の背ロース。
これまた火入れ具合が絶妙です。
このソースめちゃ美味しかったんだけど、なんだったっけな・・・忘れた。
富山湾であがったホタルイカを使ったパエリアです。
出汁が米に染み込んで、良き一体感でした。
アイオリソース付き。
おかわりできます。
食べる前に料理を見せてくれる定番のシーン。
サグラダファミリアから出てきます。
コースの締めは伊予柑のムースです。
蜂蜜と一緒に。
ここからは食後のカフェとして、ミニャルディーズが用意されています。
「ようこそ」は一般的に出迎えの言葉ですが、石川では帰り際に使われることがあり、「ありがとう」を意味します。
帰り際に、お土産をいただきました。
以上になります。
スペインと金沢の垣根を越えて、食の新しいジャンルを産み出してしまいそうなくらい、独創的な料理の数々でした。
正直このクオリティなら他の店だともっと値段とってくるのでは?と思えるほど、コスパのいいお店です。
料理を含め、レスピラシオンで体験したエンターテイメントは、個人的にもとても勉強になりました。
しあわせチーズ
レスピラシオンは「PiSO by respiracion」というブランドで、バスクチーズケーキを販売しています。
「しあわせチーズ」という名前で、身も心も満たしてくれるヤバいやつです。
2020年5月、コロナ禍でステイホームを余儀なくされていた時に開発されたのですが、発売後すぐに口コミやSNSで話題になり、一躍ヒット商品になりました。
「金沢の新名物」との呼び声も高いです。
【詳しくはコチラで】
しあわせチーズは販路が基本的には通販のみですが、レスピラシオンのコースを予約する際に一緒に注文することが出来ます。
注文しておくと来店当日に持って帰れますよ。
金沢駅のお土産コーナー(あんと)にもポップアップストアを構えています。
当初は2021年1月末までの営業予定でしたが、大人気のため営業が延長されているようです。
チーズケーキ好きの方はぜひ一度お試しください。
おうち時間の供としてもオススメです。
まとめ
- スペインと金沢それぞれの文化の垣根を越えた、創造性溢れる料理を堪能できる
- 価格以上の満足度
- エンターテイメント性のあるお店
- 記念日や誕生日にオススメ
年々人気が高まってきていたところにミシュラン2つ星認定が拍車をかけて、今後は予約をとるのが難しくなってくると思われます(もう既にそうなってるかも)。
【respiracion(レスピラシオン)】
営業時間 |
12時〜 18時〜 19時〜 |
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定休日 | 不定休 |
駐車場 | なし |
予約 |
完全予約制(WEB又はTEL) ※TELの場合は予約受付時間帯にかける |
カード | 可 |
TEL | 076-225-8681 |
アクセス | 近江市場から徒歩2分 |
備考 |
ドレスコードはないが、カジュアル過ぎる服装はNG。 全席揃っての一斉スタートのため、予約15分前には入店しておく。 |
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