こんにちは、遊佐です。
今回は、ブリーチデニムのおすすめとして、HERILL(ヘリル)のデニム「HL XX」を紹介していきます。
昨今ブリーチデニムが人気になっており、多くのブランドからリリースされています。ヨーロッパデニムブランドを中心にリジッドやブルーデニムが長らく人気だったので、その反動もあるのでしょうか。
ブリーチデニムは春夏の印象をお持ちの方もおられるかもしれませんが、そんなことは一切ない上に、秋冬こそ必要になってくるアイテムなので、まだお持ちではない方は1本ストックしておくといいと思います。
ヘリルのデニムは先月にも1本紹介していますが、今かなりはまっているブランドです。
- HERILL(ヘリル)の評判は?
- ブリーチデニムが欲しい
- ディテールにこだわりたい
- 細すぎないシルエットが好み
【デニム好きに捧ぐ②】HERILL(ヘリル)のデニム「HL XX」をレビュー!サイズ感やコーデも紹介します
HERILL
HERILL(ヘリル)は2019年にスタートしたドメスティックブランドで、デザイナーは大島裕幸氏です。
HERILLとはHeritageとWillによる造語てす。
heritageとは伝統や遺産ですね。古着や機械、技術など現代に伝承されているものは、時代の変化に飲まれずに残った、いわゆるホンモノというやつですが、HERILLのプロダクトも将来そういう風に振り返ってもらえれたらという想いが込められています。
ホンモノと言われるからには、とにもかくにも高い技術力が必要不可欠です。
へリルの製品は全て日本製。連綿と受け継がれてきた技術や精神が根付く国内工場での製造を大前提としています。
また、ヘリルの特徴の一つがユニセックスであるということ。メンズ、レディースショップのどちらに置かれていても違和感がないデザインの洋服が揃っています。
ユニセックス展開はヘリルに限らず最近のドメブラでよく見かけるものですが、コレクションを見ていて思ったのが、中性的というわけではなくてどちらかといえば男性的な印象が強めだなと。
洋服好き男性にブッ刺さるようなディテールや仕様でありながら、シルエットやサイズ感にはレディース特有の空気感がある。つまり男が着ると男くさくなりすぎず、女性が着るとカッコいい。そんな世界。
メンズドメブラのデザイナーはヴィンテージ好きが多く、ヴィンテージをベースにしたデザインを仕掛けてくるのですが、忠実に再現しようとして男くさい作品に仕上がることも少なくありません。
それはそれで素晴らしいのですが、従来の「男の世界」として、趣味的、ある意味では閉鎖的な枠組みでの再現となるので、その点において、ヘリルはNEWヴィンテージと言えるでしょうか。
HL XX
今回ご紹介するモデルはその名の通り、501XXをサンプリングしたもの。
色はライトヴィンテージ。
この色、めちゃくちゃ気に入りました。
厚みは13オンス程度。
「THE COAST OF HERITAGE」はヘリルのキャッチコピーともいうべき言葉で、商品タグにも印字されたりしています。
スチュアート・ダイベック氏が書いた「THE COAST OF CHICAGO」という本がありますが、その邦訳にちなむとヘリテージ育ちとなり、HERITAGEに対する並々ならぬ想いを感じ取れますね。
それではXXのデザインを踏襲した細部を見ていきます。
まずはお約束の隠しリベット。
ちなみに隠しリベットはレプリカデニムで再現されやすいディテールで、よく「本格仕様!」と解説されることがありますが、ちょっとツッコミどころです。
というのは、隠しリベットはxxのディテールのあくまで一部なので、そこだけ再現して本格仕様と言われても、「いや、そうじゃないんだけどな…」という感じにデニムマニアにとっては意味不明というわけです。
なのでもしレプリカに隠しリベットがあっても、そのレプリカがどのようなデザイン意図で作られているかをまず確認したほうがいいでしょう。
少し話が逸れましたね。
次行きましょう。
ウェストシングルでVステッチ。
オフセットベルトループ。
ループは中高仕様でふっくらとしており、リアルな色落ち表現。
ドーナツ型のボタンフライ仕様。
トップは月桂樹・・・ではなくブランド刻印。
バータックなしのクロッチステッチ。
革パッチ。
コインポケットはリベット付き。
赤耳退色風。
正方形型のポケット。
ディテール各所を見ていると、1950年代のモデルをサンプリングしているでしょうか。
経年変化として左足のアウトシームねじれも再現。
シルエットはヘリル独自のものに仕上がっています。
ワタリはゆとりをもたせ、膝下からテーパード。
股下は短めに設定されており、スラックス感覚で穿く感じですね。
革靴と相性がいいです。
このデニムは3色展開なんですが、僕はこのライトヴィンテージを選びました。
この色味の何がいいかというと、もちろん色味が綺麗ということはもちろんですが、「良い状態」でこの色を楽しめるということです。
というのもデニムを一から育ててこのぐらいの色になってくると、だいぶ穿き込んでいるということもあってダメージが入っていることが多いんですよね。もちろんそれは味なんですが、経年変化の一つの目標地点でもあるこの魅力的な色を綺麗な状態で味わえるというのは、ある意味贅沢なことなんですよ。
ヴィンテージを踏襲したストイックなデザインと、リラックス感とドレス感が綺麗に掛け合わさったシルエットの一体感が見事なモデル。
コーデ
JACKET:lafavora
KNIT:gransasso
SHOES:enzo bonafe
ブリーチデニムの王道コーデが革靴とブレザー合わせだと思います。
レトロな雰囲気が出て個人的にも大好きなコーデです。
全体的にリラックス感のあるサイジングにするのがみそでしょうか。
KNIT:routine
INNER:caban
SHOES:pellico sunny
ゆったり目のカーディガンと合わせたコーデ。
ちょっとヴィンテージ感のある雰囲気をイメージしています。
サイズ感
172cm、57kgの細身体型の管理人はsize1を着用しています。
このデニムはユニセックスで、0から3のサイズ展開になっており、0がレディース、1がレディースまたは細身メンズ、2、3がメンズという扱いになることが多いです。
僕はsize1でウェストが結構余っており、ベルトをしないと落ちてくるレベルです。
なのでウェストだけでいえばsize0がぴたっと合いますが、全体的な雰囲気はsize1が好み。
ですが、なんと僕はsize0も合わせて購入しました(汗)。
このデニムは史上最高に気に入ったかもしれないということで、サイズ違いも購入した次第。デニムの色ち買いはあっても、サイズち買いは初めてですね。サイズ選びに自由度があるデニムであることも要因です。
サイズ0だとベルト要らず。size1に比べるとスッキリとしたシルエットになりますが、それでもワタリは十分余裕があり、このモデルの雰囲気はきちんと出ています。
今の気分ではsize1の使用頻度が高くなるかなというところですね。
スタッフさんによっても穿き方が違い、まさに正解なきサイズ選びになっているので、とことん試着してみてください。
とはいえ大手のセレクトショップでは中々取り扱っていないので、地方のセレクトショップが主になるでしょう。完売しても定番として再販があるので、その際は入荷連絡をもらうのも忘れずに。
まとめ
- HERILL(ヘリル)はHeritage(伝統)とWill(未来)を繋ぐNEWヴィンテージ。
- ブランドの人気アイテムがデニム。そのうちの一つが「HL XX」。
- 501XXをサンプリングしており、年代のディテールが忠実に再現されてある。
- 秀逸な色味であるライトヴィンテージ
- リラックス感とドレス感が綺麗に掛け合わさったシルエットの一体感が見事。
このXXも含め、へリルのデニムは自分のスタンダードになりそうです。また一ついいブランドを見つけてしまった。