こんにちは、遊佐です。
革靴の保管に欠かせないシューツリー。
様々なモデルがあるため、どれを買えばいいか迷ってしまうという人は多いと思います。
特に革靴好きの人ほどシビアにシューツリーの選定をしますので、妥協はしたくない。
そこで今回はおすすめのシューツリー「LA CORDONNERIE ANGLAISE(コルドヌリアングレーズ)」のFA85Sというモデルを紹介します。
価格が高めではありますが、それに見合うクオリティを備えていますので、ぜひ参考にして頂ければ嬉しいです。
- おすすめのシューツリーは?
- 革靴の純正シューツリーがなくて困っている
【木型由来のシューツリー】LA CORDONNERIE ANGLAISE(コルドヌリアングレーズ)のFA85Sをレビュー
LA CORDONNERIE ANGLAISE
LA CORDONNERIE ANGLAISE(コルドヌリアングレーズ)はシューツリーブランドとして知られていますが、そもそもは1885年にフランスにて創業された木型工房でした。
木型の精巧な仕上がりは完璧なものであると当時評判となり、ヨーロッパの靴メーカーはこぞって木型の発注をします。
その工房が木型作成で培ったノウハウを活かして新たに始めたビジネスがシューツリー「コルドヌリアングレーズ」です。
コルドヌリアングレーズは「英国の靴工房」という意味なのですが、フランス生まれで「英国の〜」とはなんでなんだろという話ですよね。
このあたりは歴史を振り返ると分かるのですが、当時のメンズファッションの中心は英国にあり、英国紳士の着こなしがファッションの象徴となっていました。
当時既に最高峰の靴と評判になっていた英国靴ジョンロブは上流階級者の御用達となっていましたので、グレーズという名前が付けられたのも納得です。
木型作りのエキスパートが作るシューツリーのクオリティはやはり高く、精密さ、フィット性、耐久性など、同業他社を上回ります。
現在はフランスのアルマグループの傘下に入っており、さらなるマーケットの拡大が期待されます。
FA85S
理想的な形
コルドヌリアングレースには複数のモデルがラインナップされていますが、今回ご紹介するのはFA85Sという最も人気が高いモデルです。
ツインチューブ式で前後のテンションが均等にかかりやすい。
トゥはスプリット式で、靴の型に合わせてフィットしてくれます。
シューツリーの中にはもっと簡易的な作りになっているものもありますが、やはり靴の形をキープするには心もとないです。
その点、FA85Sはシューツリーとして理想的なデザインになっているのがまずは大前提として良いポイントになります。
万能
最大の強みは汎用性の高さにあります。
名だたる靴メーカーの木型を作ってきたので、その木型を元に作られている靴とシューツリーの相性がいいのは言うまでもないことで、そのフィッティングの高さというか万能さはお金をかけるだけのことはあります。
靴メーカーが純正のシューツリーを扱っていればそれを使うに越したことはないのですが、扱っていないところも多く、扱っていても一つのモデルだけで使い回すといった大味な所行も目につきます。
そういう時にFA85Sの出番です。
僕も手持ちの靴に片っ端から入れてみましたが、大体はこのモデルでいけました。
これまで色々なシューツリーを試してきましたが、汎用性の高さはピカイチです。
トレーディングポストのオリジナルもかなりいい出来ですが。
もちろん純正シューツリーではないので完璧に合うわけではないのですが、少し余っているなという細かなところをつつかない限りは全く問題ないでしょう。
僕はエンツォボナフェのローファー用に購入しましたが、とてもいいフィッティングになっています。
ただコルドヌリアングレーズにはネジ式のシューツリーがラインナップされており、そっちのモデルでもいけそうです。
もしボナフェのローファーを選ぶことがあったら、ぜひ参考にしてみて下さい。
他注意点としては、幅広の靴には物足りなさを感じるということ。
FA85Sで対応してもいいのですが、より幅広に合ったモデルを用意したほうがいいかなと思います。
厳選ブナ材使用
素材には耐久性の高さで知られるブナ材が使われています。
このブナ材はフランス森林局の厳格な品質チェックをくぐり抜けたグレードの高いもので、高級家具にも使われたりするような材質です。
選別したブナ材を使うというのは、コルドヌリアングレーズならではかと思います。
とうのも木型というのは何十年と使われなければいけないので耐久性が求められるわけですが、その際にブナ材というのは非常に適した素材になるわけです。
そのブナ材に一層こだわる姿勢からは元木型工房としての矜持がうかがえます。
美しい仕上げ
シューツリーは靴の形状を保つ道具にすぎないのだから、見た目がどうとかなんて気にしないという人も一定数いると思いますが、コルドヌリアングレーズのシューツリーを見ると、その考えを改めるかもしれません。
表面にニス仕上げが施されており、随所にあしらわれたゴールドパーツと相まってエレガントな見た目。
本来ニス仕上げをすると肝心の吸湿性が損なわれてしまうものなのですが、コルドヌリアングレーズの場合は特殊な水性ニスで仕上げられているため、光沢がありながら吸湿性も備えることが出来ます。
僕はニス仕上げのされていない無垢のものも好きなのですが、コルドヌリアングレーズのシューツリーを靴に収めたときの姿を見ると、シンプルに美しいなと感じます。
まとめ
- LA CORDONNERIE ANGLAISEは木型作りのノウハウが活かされた最高峰のシューツリーブランド
- モデル「FA85S」は様々な靴に合わせやすく、困ったらまずはこれを選べば問題ない
- 素材には厳選されたブナ材が使用され、特殊ニス仕上により美しさと吸湿性を備える
靴好きの人は何本も所有しているほど、その使いやすさに全幅の信頼を寄せています。