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【大人のこなれ感とは?】メンズファッションにおいて不可欠なこなれ感を体得しよう!コーディネート例も載せて解説します。

こんにちは、遊佐です。

真夏の暑さにやられて、少々手を抜き気味のファッションになっていた方も多いと思いますが、ようやく涼しくなってましたね。

お洒落を楽しめるシーズンになったということで、ここらで気持ちを引き締めるためにも、あの言葉について今回は話していこうと思います。

あの分かっているようで分かっていない言葉。

 

「こなれ感」

 

お洒落な人が体得している「こなれ感」というやつを、ぜひとも皆さんも身につけて秋冬メンズファッションを楽しんでください。

 

この記事はこんな人にオススメ
  • ファッションにおけるこなれ感とは?
  • 抜け感と何が違う?
  • 長年お洒落に取り組んでるけど、いまいち洗練されないと感じる
  • お洒落な人は何が違う?

 

 

【大人のこなれ感とは?】メンズファッションにおいて不可欠なこなれ感を体得しよう!コーディネート例も載せて解説します。

こなれ感とは?

こなれ感とは?

熟(こな)れている

こなれ感は熟れ感と書き、文字通り熟練している様を表す言葉です。

具体的には、意図やテクニックの跡が感じられないような極めて自然な状態でハイパフォーマンスを生んでいる様を表しています。

普通はお洒落したい気持ちやテクニックによって、わざとらしさが大なり小なり出てしまうもなので、自然という状態を作るのが本当に難しいんですね。

自然な状態とは一体何かと考えると、シンプルをイメージする人が多いかと思います。

派手さがないので、街中ですれ違っても「あの人お洒落〜!」「かっこいい!」と振り返らない、でもお洒落な人です。

この理想型がアンダーステイトメント(控えめ)な着こなしと言われるものですが、こなれ感のあるスタイルはこれだけではありません。

例えば、アンダーステイトメントとは対極にいるような派手でコテコテな着こなしも、それが自然であれば、こなれているということになります。

いますよね。ショッキングピンクのパンツを穿いているのに、めちゃ似合っていて違和感がない人。あれです。

要は自分のものにできているかどうかという点が肝になるので、装いだけでなく着用者自身もこなれている必要があります。

内面から滲み出てくる人間性みたいなものですね。

熟練度

こなれている人がどの程度すごいのかを理解するために、ファッション熟練度をランク分けしてみました。

下に行くほどランクアップします。

  • ビギナー: ダサい
  • ミドル: 硬い
  • アドバンスド: こなれている
  • マスター: 極み

こなれている人は熟練度でいえばアドバンスド、すなわち上級者です。

アドバンスドとの対比が分かりやすいのがミドル。

ミドルの特徴は硬さで、不自然とまではいかないまでも、ぎこちなさがあります。逆にアドバンスドは硬さがなく滑らか。

硬いか滑らかかを決めるのが、わざとらしさです。組み立てよう、構築しようとすると、わざとらしさが生まれ、硬くなります。

この世に全く存在しない言葉ですが、組み立て感がないのがアドバンスドの証です。

マスターの存在

アドバンスドのさらに上をいくのがマスター、極めし者です。

どうやっても真似できないなという人がいると思いますが、あれがマスターです。

先ほど、こなれているとは「意図やテクニックの形跡が感じられないような極めて自然な状態でハイパフォーマンスを生んでいる状態」と定義しましたが、こなれている人でも実際のところ意図やテクニックはどうしても出てしまうんです。

ですがマスターはまさにこの定義通りの人で、理解度の深さがレベチ。

知っているとか理解しているとかではなく、知っていることを知らないというレベルです。

これは体が無意識に動いている状態で、上達の最終到達地点である「身体的レベルでの理解度」ということになります。例えば周りから凄いと言われることを、本人は意図せずあたかも歯を磨くかのように普通にやるんですね。仮に「どうやってるんですか?」と質問しても、本人は無意識でやってるから、上手く答えることができません。

 

こなれ感を出すには?

こなれ感を出すには、ミドルの象徴である「硬さ」をいかにとり除けるかが鍵なのですが、これがかなり難しい。

というのも、この硬さは見た目に対してもそうですが、頭の硬さという意味も含むんですね。そして本人は硬さがないと思っていても周りからみると硬い状態になっていることが多いから厄介です。

脱「ロジック武装」

まずは硬さの原因になっている「ロジック武装」を解きましょう。

ロジックを使ったコーデは、先程話したように「組み立て感」が出ます。

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こちらの記事でも書きましたが、ロジックの使用は思考と表現とで切り分けるべきです。

ファッションをロジカルに考えること自体はいいと思うのですが、ロジックはあくまでも思考、つまり組み立て時にのみ使ったほうがいいと思います。

何故かと言うと、ロジカルに表現するということは、「こういう風に考えてコーディネートを組みました」という意思表示をしているみたいなものだからです。

そんな意思表示をする必要がありますか?

こんなことをすると当然ながら、受け手に対して「なんか頑張ってんな〜」とか「めんどくさそうな奴だなー」という硬い印象を与えてしまいます。全くしなくてもいい意思表示を積極的にしてネガティブな印象を持たれにいくなんて、完全にコントです。

 

ロジカルシンキングは事実に基づいて行われるので、ど真ん中を突いた思考にいきつき、それをそのまま表現すると硬い印象をもたれるのは当たり前の話です。これは別の見方をすれば、視野が狭いとも言えます。

こなれポイントというのは中心ど真ん中からは少しはずれたところにあるもので、それは一つ高い視点に立って視野を広くして見ないと決して見えません。

この「少しはずれたところ」というのは、文字通り「狙いの外側」という意味です。

ロジカルに考えた狙いを外してあえて外側を狙うことを、抜け感を出すと言います。

抜け感

混同しがちですが、抜け感とこなれ感は別物。

抜け感はこなれ感を構成する要素で、同階層ではなく親子の関係にあります。

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抜け感とは、力が抜けてリラックス感のある状態です。

昔、学生の頃に無造作ヘアが流行りましたけど、あれですね。

キメキメに髪を盛るのではなく、テクニックを使って、自然を装います。

当然ですが、このテクニックはテクニックとして受け取れられた時点でアウト。

あくまでも自然にです。

狙ってるけど、狙ってないように見せられるかどうかが肝。

基礎力

こなれ感を出すには抜け感に加えて「基礎力」が必要になります。つまり基本、セオリーを知っているか、理解できているかどうかの軸です。

力の量をX軸、基礎力をY軸として座標平面に落とし込んでみました。

 

抜け感とは

 

 

基礎力の必要性が分かる例として「素足履き」があります。

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素足履きは抜け感を出せる王道テクニックなのですが、なぜ抜け感が出るのかという理解がないままやっている人が多いと思います。

素足履きが抜け感を出せるのは、本来靴を履く際には靴下が必要だからです。それをあえて靴下を用いないからこそ抜け感が出るということになるんですね。

言葉にすると当たり前のことなのですが、ここの理解をすっとばしてしまうと、実は靴下を履いた方がいい場合にもかかわらず素足履きをして、「???」というありがたくない評価をもらってしまいます。

 

最近はメディアでも、出来上がった抜け感ファッション、つまり結果だけが視聴者、読者に伝わっている傾向にあります。

この伝え方には読者が手っ取り早く情報を取得できるメリットがありますが、本質的な理解、つまり基本の着こなしの理解をすっとばしているため、上澄みだけが伝わってしまい、応用が効かないというデメリットが付いて回ります。

なので「本来ならば〜なのだが、あえて〜にしてみる」という思考を展開していかないと、違和感がある人になってしまう可能性があり、注意が必要です。

 

つまるところ、こなれ感を出すためにはお洒落のテクニックを磨くというよりも、凝り固まったマインドの改善がけっこう肝かと思います。

特にロジック武装の解除。

ロジック武装する人は、こうでなきゃダメとか、こうあるべきだという考え方をしがちです。

また他人から指摘があっても、自由を盾にして「これが正しいんです!」と聞く耳をもちません。そういうのが上達の妨げになって、万年ミドルになります。

見ている世界がまだまだ狭いのだから、その中でこれが正しいのかどうかなんて判別できるわけがないんです。

「基本を知り、その上で外す」。これがこなれ感の本質です。

コーディネート例

こなれ感

ミリタリーブルゾン、ヘンリーネック、重めのチノパン、黒の革靴。

いわゆるドレスミリタリースタイルで、大人メンズファッションの一つの形といっても過言ではないくらい確立されたスタイルです。

ポイントは足元。

  1. 素足履きにして、足首をちょい見せしているところ。
  2. フルブローグダービーの革靴を使っているところ

1の素足履きに関してですが、もしソックスを履き、足首を見せない丈感にしていたら、さぞや男臭く硬い雰囲気に仕上がっていたでしょう。

2に関してですが、フルブローグダービーの良さが光るところです。

というのも、フルブローグダービーはドレス感と無骨さが混ざったようなデザインで、まさにこのコーデの趣旨にぴったりなんですね。

ここでローファーでもいいのですが、無骨さに欠ける。

Uチップはどうだろう?今度は無骨になって、エレガントさに欠ける。

この二つのチョイスは悪くはないのだが、コーデ全体としてみると、ちょっと「違和感」を覚えます。

こなれ感

ダブルブレストのベルテッドコート、ミドルゲージタートル。

ここまでは王道の合わせですが、下半身にはリブパンにスニーカーと上半身とは反対のテイストを持ってきています。

普通は、スラックスやデニムあたりを持ってくるのがセオリーですが、それだとちょっと硬い。

そこで力を抜けるリブパンを持ってくるわけですが、ポイントはカジュアルすぎないリブパンであること。素材にコットンカシミアを使っており、スポーティなデザインながらも綺麗目な印象のパンツなんです。

力の抜き方にも作法がありますので、こういう素材のチョイスをみすると、先ほどの座標平面でいうところの、「違和感」に入ってしまいます。

一応スポーティカテゴリーのリブパンがうまくはまると、スニーカーが自然に合うのは言うまでもありませんね。

 

 

まとめ

ここがポイント
  • こなれ感とは、意図やテクニックの形跡が感じられないような極めて自然な状態でハイパフォーマンスを生んでいる状態
  • こなれ感を出すには硬さをとる必要がある
  • 硬さを取るには、ロジック武装を解き、抜け感と基礎力を磨く
  • テクニックを磨くよりも、マインドセットが大事

こなれ感はファッションだけでなく、料理、音楽、スポーツ、コミュニケーションなどあらゆる科目に存在する概念ですね。

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