こんにちは、遊佐です。
今回は1980年代のビンテージ時計であるサントスカレ(サントスガルべ)の自動巻きLMサイズをレビューしていきます。
カルティエの時計を購入するのは今回が2回目で、10年くらい前にカリブルドゥカルティエを購入したのが初めてした。当時とは嗜好が少し変わり、全然テイストの違うモデルを購入したわけですが、とても気に入っています。
ビンテージの中でもとりわけ人気の高いモデル。検討しておられる方の参考になりましたら幸いです。
- カルティエのサントスとは?
- サントスカレとサントスガルベの違いとは?
- 現行サントスと比べてどっちがおすすめか?
【80年代ビンテージ】サントスカレ(サントスガルべ)の自動巻きLMサイズをレビュー!絶妙なサイズ感は現行では味わえない

カルティエ
カルティエは1847年にルイ・フランソワ・カルティエが創業。
主に宝飾品や高級時計を扱う世界5大ジュエラーの1角で、王室御用達のブランドでもあります。20世紀のイギリス国王エドワード7世から「王の宝石商、宝石商の王」と称賛されたのは有名な話ですね。
カルティエは一般的に宝飾品のイメージが強く、時計メーカーとしての印象は薄いと思いますが、紳士用腕時計の歴史を語る際に絶対に欠かせないブランドで、それを象徴する時計こそが今回ご紹介するサントスです。
サントス物語
サントスは世界最初の腕時計と言われています。
サントスシリーズ誕生のきっかけはカルティエ3代目当主と友人であるブラジル人飛行士のアルベルト・サントス・デュモン氏とのやりとりでした。
20世紀初頭。当時の携帯時計といえば懐中時計が主。時間を確認する際に、飛行機を操縦しながらポケットから懐中時計を出してくる動作が煩わしいという話を聞いたカルティエ氏が、1904年にサントス氏に贈った時計がサントスシリーズの祖でありサントスデュモン。
いわゆる特注品でしたが、1911年に市販がスタートし、世界初の実用腕時計として認識されています。
「実用」というのは腕時計の概念のことを指します。というのも腕時計自体はサントス以前にも存在しており記録でも確認されています。ですが女性の装飾品だったり、懐中時計をそのまま腕に巻き付けたようなデザインだったりと、腕時計という概念はありませんでした。
サントスはあくまでも腕時計という概念のもと作成されています。ラグを作ってベルトをはめこむという、今では当たり前の姿を作ったんですよね。
サントスが腕時計の歴史において、いかに重要な立ち位置にあるか分かるかと思います。
ちなみにサントス氏はファッショニスタとしても有名でした。なのでもしサントス氏がファッションに縁がない人物であれば、サントス氏のために贈られた時計は全く別のデザインになっていたかもしれず、今の洗練されたデザインは存在していないかもしれない。
サントスカレ

今回ご紹介するサントスカレは1978年〜80年代に販売されていたビンテージ時計で、サントスガルベという名前で知られることが多いですが、正式な名前はサントスカレです。
Ref.2961。自動巻きのLMサイズ、コンビカラー、ラブブレスという、歴代サントスの中で最もアイコニックで人気が高いであろうモデルになります。
市場での個体数が年々減っており、さらに状態の良いものとなると、入手するのが難しくなってきています。
僕は運良く状態の良いものに巡り合えました。クラックがなく、ケースやブレスに目立った傷もなし。

箱や保証書など付属品も完備しており、120点満点です。
それでは具体的にデザインなど見ていきます。

カルティエらしいホワイトローマンダイヤルにレイルウェイ、ブルースチール針のデザイン。
ステンレスケースに18kイエローゴールドの組み合わせがエレガントで、誕生秘話の飛行機からインスパイアされたビス留めのデザインが特徴的です。
ETA製キャリバー2671が積まれており、3時位置にデイト窓が付きます。

ケース径は29mm。ラグtoラグは41mmのLMサイズ。
LMサイズでも現行サントスドゥカルティエのLMサイズ(39mm)はおろかMM(35mm)サイズよりも小振りで、僕の細腕には相性が良いです。
実はビンテージ購入にあたって現行サントスも比較検討したのですが、サイズが大きくスポーティ感が強い印象を受けまして、エレガントさがもう少し欲しいという観点で、満を持してビンテージを選んでいます。

このサイズ感は本当に絶妙というか、スポーツとエレガンスのバランスが唯一無二だと感じます。サイズが大きいとどうしてもスポーツ感が強くなる。

文字盤はオリジナルのSWISS表記のもので、この年代にありがちなクラックがありません。
サントスを購入するにあたって、オリジナル文字盤かどうか、そしてクラックの有無は重要です。
というのも市場に出回っているものの中には、メーカー修理によって文字盤が変えられて原産国表記がSWISSMADEになっているものも少なくありません。さらに文字盤の色味が変化して雰囲気が変わってしまうんですよね。透き通るような白さといいますが、綺麗すぎてビンテージの雰囲気といまいち合っていない感があり、それだったら多少クラックがあってもオリジナルのほうがいいのでは思うほど。

サファイアのカボションリューズ
リューズガードがスポーティさを演出します。

ブレスは初期型特有のロゴ入りシングルバック。通称「ラブブレスレット」ですね。
バックルに向かって細くなっていく形状はラグスポ特有のデザインで、当時のトレンドが垣間見えます。
ちなみに後期型はカルティエのロゴが消え、観音開きになっています。
初期型でもブレスを後期型に交換されているものもありますので、文字盤同様にチェックするポイントです。

エッジのきいたブレス。
湾曲している現行サントスと比べると対照的な姿です。

時計としてはもちろん、装飾品としても使えるサントスカレ。
長く愛用していきたい。
1970年代〜80年代はラグスポに沸いた時代。APのロイヤルオーク、パテックのノーチラスが誕生し、そしてカルティエのサントスカレと、いずれも雰囲気が似てますよね。クオーツショックを背景に各社がラグスポデザインにこぞって力を注いた腕時計史の重要な転換期です。
サントスガルべとの違い
先ほども少し触れましたが、サントスカレが正式名称にもかかわらずサントスガルべと呼ばれることが多いこのモデル。
ここでサントスカレとサントスガルベの違いについて触れておきましょう。
サントスカレは1978年から1980年代にかけて作られたモデルに対して、サントスガルベは1987年から作られたモデルで、まずは製作時期が異なっているのが一つ。
また形状の点でも明らかで、サントスカレが直線的なデザインに対して、サントスガルベは滑らかなアウトラインを描いており、現行のサントスドゥカルティエの前身です。モデル名が形状を表しており、カレ(Caree)はフランス語で四角。ガルべ(galbee)は湾曲の意。
後発のガルベの展開期間がカレよりも長く、デザインも直線と湾曲の違いこそあれカレとほとんど一緒だったため、まとめてサントスガルベと呼ばれているのだと思います。
そういう意味で、サントスカレはサントスガルベの前期とか初期モデルというふうに分類されたりもしますね。
コーデ

サントスはいわゆるラグスポ時計にあたりますが、ラグスポ時計はどんなコーデにも合わせやすい。さすがにスーツなどのフォーマルスタイルに合わせたりはしないが、逆にそれ以外だと何にでも合います。
ゴールドとのコンビモデルでもあるため、色味を意識したコーデという観点で楽しめたりもする。
まとめ
- カルティエは世界5代ジュエラーの1つで、王室御用達ブランド
- サントスはカルティエの時計を象徴するシリーズで、カルティエのみならず腕時計の祖
- サントスカレは1978年に誕生したラグスポ時計で、サントスガルべの前期型とも呼ばれる。
- 現行では味わえない絶妙なサイズ感。
- 購入する際は特に文字盤の状態に注意。
- どんなコーデにも合わせやすい
価格が高騰し続けており、常に今が買い時かもしれない。