こんにちは、遊佐です。
今回はYELLOWS PLUSの眼鏡「NAOMI」をご紹介します。
YELLOWS PLUSのモデル名には人の名前が付けられているのですが、今回は「ナオミ」という日本の女性の名前です。眼鏡に和名が用いられるのが珍しいからかわかりませんが、妙に惹きつけられるモデル名なんですよね。
YELLOWS PLUSの眼鏡はこれまでにも何本かレビューしてきましたが、その中でLEONに並んで特に気に入っています。
- YELLOWS PLUS(イエローズプラス)の評判は?
- NAOMIは何がいい?
- パントシェイプで1本欲しい
【絶妙なバランス感】YELLOWS PLUS(イエローズプラス)のNAOMI(ナオミ)をレビュー!
yellows plus
yellows plus(イエローズプラス)は2001年にスタートした日本のアイウェアブランドです。
デザイナーは山岸稔明氏。
数多くのものが生まれては消えていった眼鏡の歴史の中で、現代まで淘汰されずにいるデザインの様式美を継承した上で時代性をのせていく思想を持っています。
そのためイエローズプラスの眼鏡はクラシックなデザインを主としており、華美な装飾のない端正な作品がラインナップされています。
また鯖江の職人達の手によって作られているだけあって精緻な作りも魅力で、ブランドのデザイン構想と相性がいい。
今ヨーロッパで非常に高い評価を受けており、ドメスティックの中でも一際輝いている評判のブランドです。
イエローズプラスの思想で興味深いのは、必要以上にクラシックを誇張しないというところです。
昨今は眼鏡に限らず洋服でもクラシックスタイルという言葉を見かけることが少なくないですが、言葉だけが独り歩きしてしまっているせいか、レトロな雰囲気が唐突に全面に押し出されることによる違和感をよく感じます。
それってクラシックを表面的にしか捉えられていないからなのですが、イエローズプラスは表面的デザインではなく、その元となる様式から着想を得ようとしているんですね。
つまり見た目ではなく、あくまでも道具としての使いやすさといった機能に着目しており、その機能が二次的に生む外観に美を見出しているんです。
だからこそ「自然なクラシック」というコンセプトが掲げられているのだと思います。
クラシックは主張するものではなく、中から滲み出てくるもの。
奥ゆかしいですね。
まあ、拡大解釈だったらすみません。
NAOMI
サイズ:45–23
色:C530 アンバー
NAOMIはいわゆるパントシェイプの眼鏡なのですが、シェイプがとても綺麗なんですよね。ここまで綺麗と感じるパントもそうそうないかもと思うほど。
肉厚のフロントリムがボリューム感を出しているのですが、シェイプが端正なため、あんまり暑苦しさがないんですよね。ボリューム感は最近のお洒落眼鏡の条件に入るのでトライする方は多いのですが、実際かけてみると似合わないということが多いんです。
見ているのと、かけてみるのとでは大違いというわけですね。
その点NAOMIは幾分かけやすいボリューム眼鏡だと思います。
それでは細部を見ていきます。
キーホールブリッジ、フロント3PIN仕様とクラシックなディテールです。
フレームカラーのアンバーは上品な色味で気に入っています。
チタン製ノーズパッドでかけ心地良好。
やや太めのテンプルはエンドに向かってテーパードしていきます。
フロントと同じくテンプルも3PINです。
ディテールからも分かるように、いかにもヴィンテージ感満載の印象になりそうなデザインなのですが、モダンな印象なのが不思議なところです。
先ほどの話でいえば、ボリューム感がありそうで、すっきりしている。
とにもかくにもデザインのバランス感に尽きるんでしょうね。
パントシェイプやサイズ感、リムの厚みなど、どの要素一つでも過不足及があれば均衡が崩れていたでしょう。濃い目のディテールを載せながらも、ここまですっきりとした印象を生み出せるデザイナーのセンスたるや。
サイズ感が比較的小ぶりなので、女性にもおすすめです。なにせナオミですから。
まとめ
- イエローズプラスはクラシックなデザイン、そして道具感が魅力
- NAOMIはパントシェイプの眼鏡。シェイプがとても綺麗
- ボリューム感がありながら、濃い口になり過ぎず、すっきりとした印象
- クラシックなディテールながらもモダンな印象
とにかく全体のデザインバランスが秀逸です。完成度がめちゃくちゃ高い