こんにちは、遊佐です。
今回のブログでは、EYEVANとEYEVAN7285の違いについて話していきます。
両者ともよく聞く名前ではあるし、EYEVAN7285が上位ブランドであるという風な印象をなんとなくお持ちの方も多いと思いのではないでしょうか。
ですがきちんと見ていくと両者の違う点がもっと別のところにあり、それこそが選択のポイントになりますので、ぜひ最後まで読んで頂けましたら幸いです。
- EYEVANとEYEVAN7285の違いとは?
- どっちがおすすめ?
- EYEVAN7285の方が格上?
【何が違う?】EYEVAN(アイヴァン)とEYEVAN7285の違いとは?両者の特性を知って最良の選択をしよう
EYEVAN
EYEVANは1972年に「着る眼鏡」として誕生した、日本初のファッションアイウェアブランドです。
それまで道具としての感覚しかなかった眼鏡をファッションの観点から捉えたということで、現在のアイウェアファッションの祖と言えますね。
日本にアイビーファッションを広めた石津氏の「VANJACKET」がルーツとなっており、EYEVANという名前もそこからきています。
海外ブランドにも影響を与えており、あのオリバーピープルズのお店にも商品がセレクトされたり、一時期オリバーピープルズの生産も請け負ったりしていました。
2003年にブランド運営を休止し、その後EYEVAN 7285が後継として生まれるなどして、2018年についに本家が復活。そして今に至るという感じです。
EYEVANの眼鏡はクラシックなデザインが特徴ですが、かといってクラシックごりごりな感じは全くなく、上品な印象があります。
出自のとおり、ファッションとの相性が非常によく、ファッション業界に愛用者が多いのも特徴ですね。
生産地は創業当時から福井県鯖江市で、品質の良さは言うまでもありません。
ラインナップが豊富で、かつベーシックなデザインのものが多いため、眼鏡初心者の方にとってもおすすめのブランドかと思います。
価格帯は大体4万円から5万円くらい。
EYEVAN 7285に比べると価格帯は抑えめですが、それでも決して買いやすいとは言えない価格帯です。
例えば、今まで量販の眼鏡をかけていたけど、何か良い眼鏡を1本作りたいなと思ったときにEYEVANを指名してみるといいのではないでしょうか。
EYEVAN7285
「EYEVAN7285」は2013年にEYEVANの後継として誕生した日本のアイウェアブランドです。7285のナンバーは、EYEVANの誕生年72年と、世界進出年85年をつなげたもので、EYEVANの意思を継いでいることがうかがえます。
「着る眼鏡」として日本の眼鏡業界をアイウェアファッションへと導いたEYEVANの哲学を元に、デザイナー中川氏の柔軟な発想から生み出されるデザイン、そして鯖江の技術力が合わさり、後継としながらも全く新しい圧倒的個性を作り上げました。
今では日本はもとより、世界的にも評判のアイウェアブランドとなっています。
シンプル、クラシック、ファッション性が高いeyevan7285をあえて一言で表すなら「精緻」。こだわり抜いた細部の仕様を見ていると「作品」のような印象を受けます。
生産効率といった言葉の対岸にいるような作り方になっていますので、当然のことながら完成に至るまで多くの工程を踏むことになります。
眼鏡作りは工程数がシンプルに価格に反映されますので、eyevan7285の価格帯は高めに設定されていますが、相応のクオリティを備えていると考えてもらっていいです。
ですが人によっては眼鏡にそこまで求めていないという人もいますので、このブランドがどういう人に刺さるかなと考えた時に、例えば革靴や機械式時計などが好きな人が浮かびました。
こういった物は時に工芸品と評されることがありますが、その精緻なディテールには敬意を込めて変態的と言いたくなります。普遍的な姿の中に見え隠れする技巧や意匠に心を奪われるんですよね。
EYEVAN7285はそういうモノづくりをします。
EYEVAN7285には定番モデルというものが存在しません。つまり買い逃すと二度と手に入りません。稀に再生産に応じているようですが、基本的にはこのスタンスをとっているので、気に入った際は迷わず購入に踏み切ったほうがいいと思います。
価格帯は大体5万円から7万円くらい。
何が違う?
EYEVANもEYEVAN7285も、ファッション性のある眼鏡。
その上で、EYEVANとEYEVAN7285の一番の違いは、ノーマルかユニークかということだと思います。
EYEVANのデザインはノーマル。癖がなく、誰もが使える親しみやすさがあります。
例えばこの、GOODMANとサドラーというモデル。
フレンチビンテージの定番デザインで、他のメーカーでも見かけるような一般性があります。もちろんeyevanならではの個性は入っていますが、大きな単位で見たときに、さして珍しいものではありません。
そんなEYEVANに対してEYEVAN7285は、芸術性や技術力にフォーカスしており、プロダクトアウトに近い物作りをしています。
それ故に独創性があり、ユニークなデザインが生まれます。
パントとティアドロップが混ざったようなシェイプはまさにユニーク。
一体形成されたリムロック。これまたユニーク。
ディテールが凝ってるんですよね。
凝った仕様にすると必然的に製作工程数が増えます。工程数の多さは価格に直結しますので、EYEVAN7285の価格が相対的に高いのはこのためです。
あからさまではないとはいえ個性的なデザインゆえに、決してマス層向けでのブランドではありません。逆にマス層もここまでのクオリティを求めていませんし。
過去に、お洒落かカッコいいかの違いについて記事を書いたことがありますが、大筋はこの対比に近いです。
なのでもしアイウェア初心者や、普通がいい(好感度重視)のであれば、EYEVANをおすすめしたい。
一方でEYEVAN7285は感度が高めの人向けです。自己満足の文脈で話していたほうがきっと楽しいやつです。
「縦の違い」ではない
最後に超重要なこと。
EYEVAN7285>EYEVANでは決してないということです。
なぜこんなことを言うかというと、EYEVAN7285の方が価格帯が高いのでハイエンドライン、つまり上位クラスであると解説されることが多いからです。
同じEYEVANの名前を冠し、手間暇もかかり、価格帯が高いときたら、コストの面ではハイエンドラインと言えてしまうのですが、これまで話してきたように大前提として両者のデザインの系統がそもそも違います。
つまり、上位とか下位とかなどという縦の違いではなく、横の違い=スタイルの違いということ。
EYEVANの方が自分好みであればEYEVANを選ぶだけの話です。
ここを十分に理解していないと、なんとなくのイメージでEYEVAN7285の眼鏡を選んだはいいけど、愛着が湧かずに放置されたりする始末になります。
それぞれの特性を知り、イメージや価格帯にとらわれることなく選ぶことが肝要です。
まとめ
- EYEVANとEYEVAN7285の違いは、ノーマルかユニークか
- どちらもファッション性があるが、好感度路線を取りたい人にはEYEVANがおすすめ
- こだわりのディテール、精緻な作りこみに満足できるような感度高めの人にはEYEVAN7285がおすすめ
- EYEVAN7285がハイエンドラインであるという分類はあまり適していない
今現在、両者のブランドでそれぞれ欲しいモデルがあるのですが、生産数に限りのあるEYEVAN7285はやはり入手困難ですね・・・。