こんにちは、遊佐です。
今回はCANTATE(カンタータ)のデニムジャケット「WWⅡ T-BACK JACKET」をレビューしていきます。
ブランドを代表するモデルであり、業界にも多くのファンを持つ人気ジャケットです。
僕は最初にブラックカラーを購入したのですが、あまりに気に入ったっため、色違いのほうも追加購入しました。
今回はまずブラックの方の紹介になります。セットで購入した共生地パンツとのセットアップスタイルも紹介していきたいと思います。
先日ご紹介しました兄弟ジャケットとも言えるTrucker Jacketもおすすめですよ。
- cantate(カンタータ)の評判は?
- WWⅡ T-BACK JACKETについて知りたい
- 1stタイプのデニムジャケットが欲しい
【ブラックスタイル】CANTATE(カンタータ) の「WWⅡ T-BACK JACKET」をレビュー!フレアデニムとのセットアップスタイルを楽しむ。

cantate
cantate(カンタータ)は2015年にスタートした日本のブランドで、デザイナーは松島紳氏。学生時代に古着のデニムやフレンチヴィンテージに触れた原体験が基になっており、美意識を持った妥協しない物作り思想が根底にあります。
今や洋服の国内生産シェアは数%という時代ですが、逆行するようにメイドインジャパンへ並々ならぬ拘りを見せており、日本の職人技と最高の素材を用いたハンドクラフト感溢れる服を作ります。
そしてもう一つ「ハレとケ」のワードローブであること。日常と非日常を行き来する普段着かつ一張羅。一見すると何の気負いもなく着られそうだなと思える「普通」の服なのですが、袖を通した姿を見た時に滲み出るオーラには特別なものを感じます。

そもそもカンタータという言葉は声楽曲のこと。ソナタ(器楽曲)と違い、器楽を伴奏にした声楽のための曲であり、世俗または宗教的な題材に基づいて作られます。
今でも週末に教会でカンタータが演奏されている国地域があり、礼拝は日常の一部であり特別な時間でもあるんですよね、デザイナーの物作り思想も相まって、カンタータというブランド名が個人的にすごく響きます。
WWⅡ T-BACK JACKET
今回ご紹介するWWⅡ T-BACK JACKETは大戦モデル「S506XXE」が参照されたデニムジャケットです。


いわゆる1stタイプのデザインです。
S506XXEとは「506XX」のエクストラサイズ品番で、46インチ以上のビッグサイズなんですよね。この要素を抽出して作られたのが「one size fits all」。

one size fits all、すなわちフリーサイズ。厳密にはサイズ0が割り当てられています。
平均的な身長の人が着るとオーバーサイズのようなビッグシルエットとなり、それはまさにS506XXEから抽出された要素から成るもの。とはいえ軽々しいオーバーサイズではなく大人の遊び着としての品格が備わっているあたりが、カンタータらしい。
身長175㎝を超えてくるとジャストサイズよりのシルエットに近づいていき、また少し違った印象になります。身幅やアームにはゆとりがありつつ、裾はインナーががっつり見えるくらいの位置になり、かなり短い着丈の印象となる。このバランスもカッコいいんですよね。

誰が着ても様になるフリーサイズ。
ちなみに今シーズンからはさらに大きいsize00が登場しています。おそらく180㎝前後の人がオーバーサイズで着られるように作られているのだと思います。
それではディテールにうつります。

まずは特徴的な背中のTバック仕様です。
T字に入った切替えはS506XXEのディテールで、ビッグサイズの背幅に対して生地が足らない故の仕様です。つまりデザイン性とかいうものでは一切ないのですが、カンタータはこのディテールに着目してデザインとして取り入れたというわけです。
面白いですよね。ビッグサイズでしか現れないディテールを再現する。さらに面白いのはディテールだけを抜き取らずに、本家のビッグシルエットもセットで踏襲したという点です。これが例えばクセのないジャストサイズのようなシルエットで再現されていたら、全くの別物になっていたでしょう。
そして面白いディテールは他にもあります。

襟の蛇行ステッチ。

前立てボックスステッチの左右差。

こちらの色で見たほうがわかりやすいですね。

なんかズレてない?と思った人もいるかと思いますが、確かにズレている。ですが言うまでもありませんが、これらは意図したデザインです。大戦当時は大量生産の過程で上記のようになっているものが散見されたわけですが、カンタータはそこに趣を感じ、T-BACK同様にデザインとして取り入れました。
当時のディテールを再現する手法は501XXの現代的再現など様々あると思いますが、この場合のディテールというのは基本的に意味があるものばかりなんですね。しかし襟の蛇行ステッチやボックスステッチの左右ズレには意味なんてなくて、単純に仕事が荒く均一になっていないだけなんです。
均一精巧=高品質という日本的な価値観では理解できないポイントかと思いますが、カンタータはヴィンテージに現れる不均一さに「いとおかし」と感じ入ったわけです。そしてこのような不均一なディテールをプロダクトデザインとするからには、不均一の統制が必須です。これは仕上がりを全く同じにするということではなく、癖をブレさせないということです。そのためには作り手を一人に限定する必要があります。実際カンタータのデニムジャケットには丸縫い体制が敷かれており、大量生産とは対岸に位置するるような限定的生産となっています。このデニムジャケットがすぐ売り切れてしまうのはもちろん人気故なのですが、そもそもは少量しか作ることができないというのが要因ということです。
マニアック過ぎるだろ。最高だよ。
コーデ

INNER:ATON
PANTS:CANTATE
SHOES:CROCKETT&JONES
共生地のフレアデニムと合わせたセットアップスタイルです。

デニムのセットアップスタイルは憧れるけど、いざ実践となると気恥ずかしいという人は少なくないと思います。ですがブラックスタイルだと幾分ハードルが下がるのではないでしょうか。
余力があればセットで手に入れて欲しいカンタータの名作「フレアデニム」。ビッグサイズの517シルエットを取り入れたモデルです。無骨さと上品さが同居する大人のセットアップスタイルが仕上がります。

手元はルクルトのマスターウルトラスリム。ブラックセットアップの手元にはもってこいの1本です。

気温が上がってきたので、着たり脱いだりでラフに楽しんでいきたいですね。
サイズ感

172センチ、57kgの細身体型が着用するsize0。
先述しているようにほとんどの人がsize0を選んでいいです。そもそもsize0しか扱っていない店がほとんどです。高身長の方でビッグサイズを楽しみたいという人は、希少size00を検討してみるのもいいかもしれません。
まとめ
- cantate(カンタータ)は日本の職人技と最高峰の素材を用いたハンドクラフト感溢れる服であり、日常と非日常を行き来できるようにデザインされる。
- WWⅡ T-BACK JACKETは大戦モデル「S506XXE」を参照したブランドを代表する人気デニムジャケット。ビッグサイズにしか現れない仕様をデザインとして落とし込み、不均一さに趣を見出すカンタータの美学が詰まった一着。
- フリーサイズ扱い。誰が着ても様になる不思議なサイズ感。
- 共生地フレアデニムとのセットアップスタイル推奨。
他ブランドにはないユニークさがあり、非常に魅力的なジャケットです。